【ひらがな｜文字の成り立ち】「み」という文字の由来・起源・歴史

はじめに

「み」　という文字は、一般的に「美」から派生したとされていますが、実際にはその別字である「羙」が直接の起源であることが分かっています。この字源の違いが、「み」の特徴的な2画目の払いの由来を説明しています。

『み』の歴史

ひらがなの「み」の歴史は、日本の文字体系の発展と密接に関連しています。

平安時代（西暦900年頃）に、それまでの複雑な万葉仮名に代わる簡略化された文字として、ひらがなが考案されました。この時期に、漢字の字体を崩して書く習慣が広まり、現在のひらがなの原型が形成されていきました。

「み」の場合、一般的には漢字の「美」から派生したとされてきましたが、実際にはその別字である「羙」が直接の起源であることが明らかになっています。「羙」は「美」の異体字で、「大」の横画を左右に分けて「火」としたものです。

「み」の特徴的な2画目の払いは、この「羙」の最後の点がはらいに変化したものだと考えられています。この変化により、「み」は独特の形状を獲得し、他のひらがなとは異なる成り立ちを持つことになりました。

ひらがなの成立過程において、「み」は「美」を簡略化したものとして位置づけられ、日本語の音「み」を表す文字として定着しました。この過程は、日本語の音韻体系と文字体系の融合を示す重要な例といえます。

「み」の成り立ちは、日本の文字文化の複雑さと独自性を示しています。漢字を基にしながらも、日本語の特性に合わせて変化し、独自の文字体系を形成していった過程が、「み」の歴史に凝縮されているのです。

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